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日経225 先物・オプション統合分析

JPX 取引参加者別建玉残高 デルタ金額ベース分析

📅 建玉基準日: 2026-06-12
📈 日経平均: 71,250 円
📊 TOPIX: 4,045 pt
💹 先物清算値: 66,020 円
📉 当週 ATM IV: 34.0 %
【ATM IV 6週推移】 26.7% ➡ 28.4% ➡ 28.3% ➡ 28.4% ➡ 28.1% ➡ 34.0%

当日MSQ需給モニター

当日データ: 2026-06-19 現値目安: 66,020

当日の限月別建玉増減・J-NET・権利行使価格別の当日フロー。週次の参加者別ポジション(建玉基準日時点)とは別レイヤー。

🤖 AI解釈(当日需給)

本レポートは、2026年6月19日時点のJPX公開デリバティブデータに基づき、2026年7月10日のMSQに向けた当日の需給動向をプロのアナリストの視点から分析・解釈したものです。


1. 確認済みデータ(事実)

当日の公開データから確認される数値事実は以下の通りです。

  • 先物ロール状況(建玉残高および前日比)
    • TOPIX: 期近(2026-09)建玉 393,550枚(前日比 +1,601枚) / 期先(2026-12)建玉 4,455枚(前日比 0枚)
    • 日経225mini: 期近(2026-09)建玉 151,625枚(前日比 -1,730枚) / 期先(2026-12)建玉 3,960枚(前日比 +449枚)※期近減・期先増
    • 日経225: 期近(2026-09)建玉 139,328枚(前日比 -1,741枚) / 期先(2026-12)建玉 16,903枚(前日比 +5枚)※期近減・期先増
    • 日経225マイクロ: 期近(2026-09)建玉 58,970枚(前日比 +5,082枚) / 期先(2026-12)建玉 3,707枚(前日比 +1,021枚)
    • ミニTOPIX: 期近(2026-09)建玉 35,902枚(前日比 -152枚) / 期先(2026-12)建玉 15枚(前日比 0枚)
  • J-NET比率(立会外執行の濃度)
    • 日経225先物: 全体 21.5% / 後場 35.2%
    • 日経225mini: 全体 10.4% / 後場 10.1%
    • TOPIX先物: 全体 12.2% / 後場 19.3%
    • 日経225オプション: 全体 65.5% / 後場 76.9%
    • TOPIXオプション: 全体 100.0% / 後場 100.0%
  • Put/Call比率(日経225オプション全体)
    • 建玉: Put 199,737枚 / Call 109,698枚(Put/Call建玉比 1.82倍)
    • 出来高: Put 19,342枚 / Call 15,008枚(Put/Call出来高比 1.29倍)
    • PCR建玉比の過去比較: 直近4営業日中、当日はパーセンタイル50%(中央値1.84倍、レンジ1.79〜1.86倍)
  • 限月別オプション建玉のP/C別増減(前日比/出来高)
    • 2026-07限月(期近): Put建玉 89,474枚(前日比 +367枚) / Call建玉 53,765枚(前日比 -706枚)[出来高: P 8,836枚 / C 9,295枚]
    • 2026-08限月(期先): Put建玉 39,479枚(前日比 +1,134枚) / Call建玉 13,371枚(前日比 +1,506枚)[出来高: P 2,731枚 / C 1,968枚]
    • 2026-09限月(メジャー期先): Put建玉 70,784枚(前日比 +1,447枚) / Call建玉 42,562枚(前日比 +74枚)[出来高: P 4,339枚 / C 1,676枚]
  • 主要攻防帯(権利行使価格別・建玉上位および当日の増加上位)
    • 建玉集中上位: C69,000(3,964枚)、C65,000(3,885枚)、P65,000(2,740枚)、P64,000(1,735枚)、C65,000(1,557枚)、P64,000(1,517枚)、C66,000(1,390枚)、P64,000(1,342枚)
    • 当日建玉増加上位: P68,000(+710枚)、P66,000(+310枚)、P67,000(+200枚)、P69,000(+129枚)、P64,000(+100枚)、P65,500(+100枚)、P65,000(+86枚)、P66,500(+70枚)
  • max-pain(2026-07限月)
    • 65,000(対象Put建玉 89,474枚、Call建玉 53,765枚、現値目安66,020に対し下方1,020円乖離)

2. 解釈と戦略仮説

当日データから合理的に導かれる解釈、および機関投資家やヘッジファンドが取り得る戦略の仮説は以下の通りです。

① 先物ロールおよびJ-NET比率の解釈

日経225miniおよび日経225ラージにおいて、期近(2026-09)の建玉が減少し、期先(2026-12)の建玉が増加するロール進行の初期兆候が見られます。ただし、メジャーSQ(9月)までは十分な時間があるため、現段階では緩やかなポジション調整の域を出ません。 J-NET比率は、日経225オプションで全体65.5%(後場76.9%)、TOPIXオプションで100%に達しており、極めて高い「立会外執行の濃度」を示しています。これは、市場参加者間での相対取引による大口のポジション調整やヘッジ組成が主導していることを意味します。ただし、立会取引とJ-NET取引の売買差引(買い越し・売り越しの照合データ)がないため、これをもって市場の方向性を断定することはできません。

② Put/Call比率の相対評価

Put/Call建玉比は1.82倍と絶対値ではプット超過ですが、直近4営業日との過去比較においてはパーセンタイル50%(中央値1.84倍)と、レンジのほぼ中央に位置しています。したがって、「いつもよりプットまたはコールに偏っている」とは言えず、平時通りのヘッジ需要が維持されている状態と解釈されます。

③ 限月別オプション建玉の増減からみる戦略仮説

各限月のP/C別の増減から、以下のような戦略仮説が立てられます。ただし、買い建て・売り建ての別や取引主体は確定できないため、あくまで仮説の域にとどまります。

  • 2026-07限月(期近): Put建玉が+367枚と微増したのに対し、Call建玉は-706枚と減少しました。現値(66,020)より上方のコールポジションが手仕舞われた可能性があり、上値追いの勢いが一服した、あるいは上値ヘッジの巻き戻しが行われた可能性が考えられます。
  • 2026-08限月(期先): Put建玉が+1,134枚、Call建玉が+1,506枚と、ともに1,000枚を超えるまとまった増加を見せました。同一限月でP・C双方が急増していることから、現値から離れた水準でのボラティリティの変動を狙う戦略(ロング・ショート双方のストラングルやストラドル等)や、期先を見据えたレンジ想定ポジションの構築が仮説として浮上します。
  • 2026-09限月(メジャー期先): Put建玉が+1,447枚と大きく増加した一方、Call建玉は+74枚とほぼ横ばいでした。明確なPut偏重の積み増しであり、中長期的な下方リスクに対するヘッジ(プット買い)、またはプットスプレッドの組成、あるいは下値のプレミアム獲得を狙ったプット売りなどが仮説として考えられます。

④ 主要攻防帯とmax-painの位置づけ

建玉集中帯としては、C69,000やC65,000、P65,000などが感応度の高い主要攻防帯の候補として挙げられます。現値(66,020)に最も近い主要な建玉集積地はC66,000(1,390枚)やP65,000(2,740枚)です。 当日の建玉増加上位を見ると、P68,000(+710枚)やP66,000(+310枚)など、現値近辺および現値より上方のプットの増加が目立ちます。これは、イン・ザ・マネーまたはアット・ザ・マネー付近でのヘッジの再構築や、何らかの合成ポジションの調整が行われた可能性を示唆します。 また、2026-07限月のmax-painは65,000に位置しており、現値(66,020)から下方1,020円乖離しています。これは「満期時にオプション買い方への支払い総額が最小となる理論上の清算集中点」であり、SQ算出に向けて意識されやすい参考水準(候補)ですが、必ずしもこの価格に収束(Pinning)することを保証するものではありません。


3. 推測・シナリオ

翌営業日に向けた上振れ・下振れのシナリオ、および監視条件は以下の通りです。

  • 上振れシナリオ
    • 現値(66,020)から上方向へ推移する場合、まずは直近の抵抗帯候補であるC66,000(1,390枚)を明確に上抜けるかどうかが焦点となります。ここを突破した場合、次の主要な建玉集積地であるC69,000(3,964枚)に向けた上値模索が意識されます。
    • 監視条件: 翌営業日のC66,000およびC67,000付近におけるコール建玉の増減、および先物市場における大口の買い越しの有無。
  • 下振れシナリオ
    • 下方向へ推移する場合、当日の増加が目立ったP66,000(+310枚)近辺での攻防が最初の節目となります。ここを割り込むと、主要な建玉集積地であり、かつmax-pain水準でもある65,000(P65,000: 2,740枚、C65,000: 3,885枚)が強力な下値支持・攻防帯の候補として意識されます。
    • 監視条件: P66,000およびP65,000におけるプット建玉のさらなる積み増し状況、およびmax-pain水準(65,000)への接近に伴うデルタヘッジの動き。

4. 確認不能・追加確認すべきデータ

本日の公開データだけでは不足しており、今後の方向性や需給の強弱をより正確に判断するために追加で確認すべきデータは以下の通りです。

  1. 立会取引とJ-NET取引の売買差引データ
    • J-NET比率が非常に高いため、これが「買い建て」なのか「売り建て」なのかの判別、および主要な取引主体の偏りを確認する必要があります。
  2. Dealer GEX(ガンマ・エキスポージャー)の符号およびGamma Flip水準
    • 市場全体のガンマの正負(ロング/ショート)および、市場のボラティリティが急増しやすい「Gamma Flip水準」を特定するためのデータ。
  3. IV(インプライド・ボラティリティ)および日経VI、ボラティリティ・スキュー
    • オプションの価格決定要因であるIVの推移や、プットとコールのIV格差(スキュー)を確認することで、市場参加者の恐怖度やヘッジコストの歪みを測定する必要があります。
  4. 現値と各権利行使価格のリアルタイムな乖離状況
    • 相場急変動時における、ATM(アット・ザ・マネー)の移動に伴うヘッジ対応(ガンマ・スクイーズ等)の発生有無。

※AIによる解釈で、断定的判断ではありません。公開データの範囲での示唆です。

🔁 限月ロール(先物・建玉残高と前日比)

商品 期近(限月/建玉/前日比) 期先(限月/建玉/前日比) ロール
TOPIX 2026-09 393,550 +1,601 2026-12 4,455 +0 -
日経225mini 2026-09 151,625 -1,730 2026-12 3,960 +449 ロール進行
日経225 2026-09 139,328 -1,741 2026-12 16,903 +5 ロール進行
日経225マイクロ 2026-09 58,970 +5,082 2026-12 3,707 +1,021 -
ミニTOPIX 2026-09 35,902 -152 2026-12 15 +0 -

📦 J-NET比率(立会外取引の割合)

商品 総取引高 J-NET J-NET比率 後場J-NET比率
日経225先物 45,362 9,738 21.5% 35.2%
日経225mini 682,291 70,856 10.4% 10.1%
TOPIX 64,399 7,859 12.2% 19.3%
日経225オプション 34,350 22,515 65.5% 76.9%
TOPIXオプション 6,154 6,154 100.0% 100.0%

※J-NET比率が高い=大口ブロック/クロス/ロール/裁定/ヘッジが多い可能性。方向性の確定材料ではない。

⚖ Put / Call(日経225オプション)

Put建玉
199,737
Call建玉
109,698
Put/Call 建玉比
1.82倍
Put出来高
19,342
Call出来高
15,008
Put/Call 出来高比
1.29倍

📅 限月別オプション建玉(期近→期先・P/C別/前日比)

限月 Put建玉前日比 Call建玉前日比 P/C比出来高P/C
2026-07 89,474 +367 53,765 -706 1.66倍 8,836/9,295
2026-08 39,479 +1,134 13,371 +1,506 2.95倍 2,731/1,968
2026-09 70,784 +1,447 42,562 +74 1.66倍 4,339/1,676

※ どの限月でP/Cどちらが増えたかから戦略仮説(ヘッジ/カレンダー/ボラ取り等)を読む。買い建て/売り建ての別は公開建玉からは確定不能。

📌 max-pain・PCR過去比較

max-pain(限月2607・参考値)
65,000
現値下方 1,020円
PCR建玉比 過去比較(直近4営業日)
上位 50%
中央値1.84倍・1.79〜1.86倍

※max-painは満期清算が寄りやすい参考水準で、Pinning断定ではない。PCRは絶対値でなく過去比で偏りを見る。

🎯 主要攻防帯(建玉集中・当日増加)

建玉集中 上位
C 69,000 3,964
C 65,000 3,885
P 65,000 2,740
P 64,000 1,735
C 65,000 1,557
P 64,000 1,517
C 66,000 1,390
P 64,000 1,342
P 67,000 1,248
C 68,000 1,245
当日 建玉増加 上位
P 68,000 +710
P 66,000 +310
P 67,000 +200
P 69,000 +129
P 64,000 +100
P 65,500 +100
P 65,000 +86
P 66,500 +70
P 66,000 +31
P 67,000 +16
出来高 上位
C 67,500 937
P 68,000 873
C 65,500 625
P 65,000 420
P 66,000 316
P 67,000 250
P 69,000 239
P 66,000 219
P 64,000 210
P 64,000 203

※感応度が高い価格帯・建玉集中帯の候補。必ず止まる「Pinning価格」ではない。

AI Market Insights CIO VIEW

※現値指数(71,053円)は取得異常の可能性があり、本レポートでは先物清算値(66,020円)およびATMストライク(66,000円)を基準価格として記述します。


JPX需給分析レポート:デリバティブ・フローから見る相場コンセンサスとリスク予測

1. 今週の需給コンセンサス

当週(集計日: 2026-06-12)の日本株市場における需給コンセンサスは、「強弱感が極端に対立する、ボラティリティを伴った神経質なレンジ相場」を示唆しています。市場を主導する海外勢のフローは一方向ではなく、ブローカー経由のデータからは明確な役割分担と戦略の乖離が観察されます。

主要米系証券経由のフロー考察

米系ブローカー経由のフローは、前週比で▲3,516億円の買い越しとなっており、一見すると強気に見えますが、その内訳は極めて対照的です。

  • JPモルガン(JPM)経由:
    • 累積デルタ合計: +15,089億円(前週比合計: +5,726億円)
    • 内訳: 日経225合算 -550億円(ラージ -1,208億円、mini +658億円)、TOPIX先物 +15,681億円、オプション(デルタ) -42億円
    • 考察: JPM経由では、TOPIX先物の累積買い越しが1.5兆円を超え、当週も+5,726億円と大幅に買い越されています。TOPIX先物は年金やパッシブ系など中長期のグローバル機関投資家のフローを反映しやすいため、この動きはグローバル機関投資家による日本株アロケーション増加を示す強力な先行シグナルとして解釈できます。
  • ゴールドマン・サックス(GS)経由:
    • 累積デルタ合計: -6,796億円(前週比合計: -2,881億円)
    • 内訳: 日経225合算 -2,110億円(ラージ -2,065億円、mini -46億円)、TOPIX先物 -4,678億円、オプション(デルタ) -7億円
    • 考察: トレンドフォロワーとして知られるGS経由では、日経・TOPIX先物ともに売り越し基調が継続しており、短期的なヘッジまたは下方向への警戒姿勢が伺えます。

欧州系および国内勢の対立

当週の最も顕著な需給変化は、欧州系の大幅な売り越し(▼9,274億円)と、日系の大幅な買い越し(▲6,494億円)の衝突です。 * HSBC証券(欧州系): 当週▼15,880億円(累積-33,033億円)と大規模な売り越しを実行。Zスコアは-2.69(注意水準)に達しており、欧州系マクロファンドやCTAによる急激なリスクオフ・フローがHSBC経由で執行された可能性を示唆しています。 * 野村証券(日系): 当週▲10,734億円(累積19,974億円)と大幅に買い越し。Zスコアは+2.46(注意水準)。国内機関投資家や逆張り主体の押し目買いフローが野村経由で強く入ったと解釈できます。

【需給コンセンサスの結論】 JPM経由に見られる中長期の日本株買い(TOPIX先物)が下値を支える一方で、HSBC経由の攻撃的な先物売りが上値を抑えており、先物清算値66,020円を中心とした激しい攻防が行われています。


2. 短期的なリスク展望

ボラティリティの急激なスパイクと市場センチメント

当週のオプション市場において最も警戒すべきは、ATM IV(インプライド・ボラティリティ)の急激な上昇です。 * 今週のATM IV(当週実測値): 34.0%(Put IV: 34.0% / Call IV: 34.1%) * 前週の28.1%から+5.9%と急激に上昇しており、市場参加者が突発的なテールリスク(地政学リスクの再燃やマクロ指標の悪化など)を極めて強く警戒している「高IV局面(パニック的売買の兆候)」に突入しています。

潜在的リスクシナリオ

① 下振れ(弱気)シナリオ:ヘッジ売りの連鎖

ATM IVが34.0%という高水準にある中、先物清算値(66,020円)はATMストライク(66,000円)の極めて近くに位置しています。この66,000円付近はオプションの建玉が集中する「主要攻防帯(感応度が高い価格帯)」です。 仮に外部環境の悪化により先物価格が66,000円を明確に下抜けた場合、オプション・ディーラーによるデルタヘッジの売り(順張りヘッジ)が機械的に執行され、下落スピードが加速するリスクがあります。特にHSBC経由の売り圧力が継続する場合、下値支持線として期待される65,000円方向への急落に注意が必要です。

② 上振れ(強気)シナリオ:ショートカバーの誘発

一方で、米系(JPM等)によるTOPIX先物買いに裏付けられた実需の買いが機能し、先物価格が66,000円台を維持、あるいは67,000円方向へ反発した場合、溜まっている短期的な先物ショート(GSや欧州系経由の売り玉)の巻き戻し(ショートカバー)を誘発し、一時的な急反発を見せるシナリオも想定されます。

戦術的示唆

IVが34.0%と非常に高いため、オプションのネイキッド(裸)売りは極めて危険です。方向性を狙う場合でも、クレジット・スプレッドやデビット・スプレッドなど、最大損失が限定されたスプレッド戦略に限定すべきです。また、提示された建玉残高は基準日(6月12日)時点のものであり、リアルタイムの当日フローではない点に留意し、週明けのCVD(累積デルタ)の傾きを確認しながらエントリータイミングを計る必要があります。


3. 個人(ネット系)動向

個人投資家の動向を反映しやすいネット系は、当週▼1,399億円の売り越し(直近6週では▲2,951億円の増加)となっています。

  • 逆張り指標としての解釈: 個人投資家は一般的に「逆張り(下がれば買い、上がれば売り)」の特性を持ちます。当週のネット系の売り越しは、先物価格が一時的に反発した局面での利益確定売り、もしくは高IV環境(ボラティリティ急増)を嫌気したリスク回避的なポジション縮小(損切り)を反映している可能性があります。
  • 需給面への影響: ネット系のポジションが売り越しに傾いていることは、市場における「将来の売り圧力(シコリ玉)」が減少していることを意味します。これは需給的には中立からややポジティブな要因であり、海外勢の買いフローが流入した際に、上値が軽くなりやすい環境を整えていると解釈できます。

4. 中長期トレンド分析(過去6週ベース)

過去6週間の属性別ポジション推移およびIVの推移を俯瞰すると、市場の構造変化とマクロ的な需給のうねりが見えてきます。

属性別ポジションの長期的動向

  1. 米系(アロケーションの維持と選別):
    • 推移: +16,856 ➡ +11,158 ➡ +10,742 ➡ +9,021 ➡ +6,161 ➡ +9,471(6週で-7,385億円減少)
    • 分析: 過去6週間で累積ポジションは減少傾向にありましたが、当週(06-12)に+3,516億円の買い越しに転じ、減少トレンドに歯止めがかかりました。特にJPM経由のTOPIX先物買い(累積1.5兆円超)が示すように、グローバルな日本株のコアポジションは維持、あるいは再配分(アロケーション増加)されている可能性が高いと言えます。
  2. 欧州系(一貫した供給圧力):
    • 推移: -11,707 ➡ -9,885 ➡ -15,512 ➡ -12,331 ➡ -12,018 ➡ -13,075(6週で-1,369億円減少)
    • 分析: 欧州系は過去6週間、一貫して1兆円規模の売り越しポジション(ショート)を維持しており、当週も-13,075億円まで売り越し幅を拡大しています。これは中長期的な日本株の上値の重し(Supply)として機能しており、マクロ系ヘッジファンドによる日本株に対する慎重姿勢が継続していることを示しています。
  3. 日系(国内実需の受け皿):
    • 推移: -236 ➡ +420 ➡ +7,534 ➡ +5,278 ➡ +6,035 ➡ +4,896(6週で+5,132億円増加)
    • 分析: 5月中旬以降、日系は買い越し基調を強めており、当週も+6,494億円の買い越しを実行。GPIF等の信託銀行によるリバランス買いや、国内機関投資家による期初からの資金配分が、欧州系の売りを吸収する形で下値を支える構造が定着しています。

IV推移の時系列分析

  • IV推移: 26.7% ➡ 28.4% ➡ 28.3% ➡ 28.4% ➡ 28.1% ➡ 34.0%
  • 分析: 過去5週間、IVは28%台前半で極めて安定的に推移(ボラティリティの抑制状態)していましたが、当週(06-12)に34.0%へと急騰しました。これは、数週間単位で蓄積されていた「静寂(レンジ相場)」から、何らかの突発的なマクロショックまたは地政学リスクの顕在化により、市場の性質が「狂乱(ボラティリティ爆発環境)」へと構造変化したことを明確に示しています。

総括

中長期の需給構造は、「米系実需・日系リバランス(買い手)」vs「欧州系マクロ・CTA(売り手)」の構図がより鮮明になっています。IVの急上昇は短期的な波乱を予兆していますが、JPM経由のTOPIX先物に見られる中長期の買いフローが継続する限り、トレンドの完全な崩壊ではなく、ボラティリティを伴った「健全な価格調整と押し目形成」のプロセスである可能性が高いと考えられます。


🌍 追跡対象ネット・エクスポージャー: -58 億円

※市場全体では買建と売建が必ず一致しゼロです。本値は当システムが公表データから取得できた 参加者・対象商品・対象限月を合計した参考値で、未掲載参加者・対象外限月・対象外商品は含みません。

先物合計: -58
OP合計: -0
前週データ: 2026-06-12

🎯 ブローカー経由別ポジション&前週比 (統合デルタ・億円)

🇺🇸 米系ブローカー経由
ネット買い越しプロキシ
+12,807 億円
▲ +3,336 億円
先物: +12,735
OP: +71
🇪🇺 欧州系ブローカー経由
ネット売り越しプロキシ
-22,273 億円
▼ -9,198 億円
先物: -22,422
OP: +148
🇯🇵 日系ブローカー経由
ネット買い越しプロキシ
+11,478 億円
▲ +6,582 億円
先物: +11,687
OP: -209
💻 オンライン証券経由
ネット売り越しプロキシ
-3,392 億円
▼ -1,386 億円
先物: -3,380
OP: -12
📁 その他
ネット買い越しプロキシ
+1,323 億円
▲ +636 億円
先物: +1,322
OP: +1

📈 ブローカー経由別建玉推移(直近6週) (統合デルタ・億円)

📊 異常値バッジの見方: 🔴Z:+3.2 異常値(|Z| ≥ 3.0)過去平均から3標準偏差以上の乖離。極めて稀なポジション変動。 🟡Z:+2.3 注意(|Z| ≥ 2.0)過去平均から2標準偏差以上の乖離。通常の変動域を超えている。 ※過去8週の実績値を基準に計算(履歴4週未満の場合は表示なし)

📋 証券会社別 詳細テーブル (統合)

証券会社 日経先物合計
(億円)
TOPIX
(億円)
オプション
(億円)
統合合計
(億円)
前週比
日系 野村証券 🟡Z:+2.5
+24,959 -4,888 +0 +20,071 ▲ +10,831 億円
米系 JPモルガン証券
-551 +15,591 -43 +14,998 ▲ +5,634 億円
欧州系 ソシエテG証券
+6,907 +5,877 -43 +12,740 ▲ +5,720 億円
米系 シティグループ証券 🟡Z:+2.16
+1,677 +2,068 +0 +3,745 ▲ +1,643 億円
欧州系 UBS証券
+5,569 -1,863 +9 +3,714 ▲ +2,130 億円
日系 SMBC日興証券
+4,002 -1,004 +0 +2,998 ▲ +1,653 億円
米系 ビーオブエー証券
-526 +2,471 +96 +2,041 ▲ +748 億円
欧州系 ドイツ証券
+756 +1,175 -1 +1,930 ▲ +832 億円
その他 日産証券
+917 +275 +0 +1,193 ▲ +572 億円
欧州系 バークレイズ証券
+4,735 -3,494 -117 +1,125 ▲ +999 億円
その他 インタラクティブ証券
+484 -58 +2 +428 ▲ +226 億円
その他 フィリップ証券 🔴Z:+4.99
+230 +9 +0 +239 ▲ +120 億円
その他 三菱UFJeスマート 🟡Z:+2.12
+117 +64 -1 +180 ▲ +82 億円
その他 東海東京証券 🟡Z:+2.5
+106 -16 +1 +91 ▲ +47 億円
ネット系 楽天証券
+76 +0 +0 +77 ▲ +38 億円
ネット系 松井証券
+17 +16 -4 +29 ▲ +11 億円
ネット系 マネックス証券
+4 +0 +0 +4 ▲ +2 億円
その他 サスケハナ・ホンコン
-37 +38 +0 +1 ▼ -4 億円
その他 山和証券
+0 +1 +0 +1 ▲ +0 億円
その他 豊証券
-1 +0 +0 -1 ▼ -0 億円
その他 三田証券
-5 +0 +0 -5 ▼ -2 億円
その他 広田証券
-8 +0 +0 -8 ▼ -4 億円
その他 岩井コスモ証券
-21 +0 +0 -21 ▼ -11 億円
その他 岡三証券
+0 -34 +0 -34 ▼ -13 億円
その他 光世証券
-34 -3 +0 -37 ▼ -18 億円
その他 立花証券
-91 +0 +0 -91 ▼ -46 億円
日系 大和証券
+755 -990 +7 -228 ▼ -4 億円
欧州系 ABNクリアリン証券
-376 -216 +257 -335 ▼ -73 億円
その他 ナティクシス証券 🟡Z:-2.29
-613 +0 +0 -613 ▼ -312 億円
米系 モルガンMUFG証券
-11,238 +10,009 +26 -1,203 ▼ -1,829 億円
日系 みずほ証券
-5,393 +2,788 +14 -2,591 ▼ -1,700 億円
ネット系 SBI証券
-754 -2,740 -9 -3,502 ▼ -1,437 億円
米系 ゴールドマン証券
-2,116 -4,651 -7 -6,775 ▼ -2,861 億円
欧州系 BNPパリバ証券
+1,837 -10,266 +45 -8,385 ▼ -2,896 億円
日系 三菱UFJ証券
-5,561 -2,982 -229 -8,772 ▼ -4,197 億円
欧州系 HSBC証券 🟡Z:-2.7
-25,885 -7,177 -1 -33,063 ▼ -15,910 億円

データ出典: JPX 取引参加者別建玉残高一覧

生成日時: 2026-06-19 22:53 JST | 建玉基準日: 2026-06-12 | 次回SQ算出日: 2026-06-12(残存 0営業日)

⚠ 本値は簡易Black-Scholesデルタによる概算です。建玉残高は基準日時点であり当日フローではありません。 Dealer GEX・Gamma Flip・ゼロガンマ水準・Pinning は公開データから確定できません。投資判断の参考としてのみご利用ください。