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日経225 先物・オプション統合分析

JPX 取引参加者別建玉残高 デルタ金額ベース分析

📅 建玉基準日: 2026-06-19
📈 日経平均: 72,354 円
📊 TOPIX: 4,095 pt
💹 先物清算値: 71,250 円
📉 当週 ATM IV: 29.9 %
【ATM IV 6週推移】 26.7% ➡ 28.4% ➡ 28.3% ➡ 28.4% ➡ 28.1% ➡ 34.0%

日次先物・オプション需給モニター

当日データ: 2026-06-22 現値目安: 72,354 マイナーSQ 2026-07-10まで14営業日(次メジャーSQ 2026-09-11)

当日の限月別建玉増減・J-NET・権利行使価格別の当日フロー。週次の参加者別ポジション(建玉基準日時点)とは別レイヤー。

🤖 AI解釈(当日需給)

本日のJPXデリバティブデータから、2026年7月10日のマイナーSQ(残存14営業日)に向けた需給状況を分析し、機関投資家やヘッジファンドの動向に関する仮説をレポートします。


1. 確認済みデータ(事実)

  • 市場環境とSQスケジュール
    • 基準日:2026-06-22(月曜、SQ週前フェーズ)
    • 次SQ:2026-07-10【マイナーSQ】(オプションのみ清算、残存14営業日)
    • 次々回メジャーSQ:2026-09-11(先物・オプション同時清算)
    • フロント先物清算値:72,354円(前日比+1,104円)
    • 現値目安:72,354円
  • 先物建玉・ロール状況
    • 日経225系(ラージ換算・期近2026-09):建玉 140,421枚(前日比+1,404枚)。期先2026-12は前日比0枚。ロールではなく期近の純増。
    • TOPIX系(ラージ換算・期近2026-09):建玉 392,381枚(前日比-1,112枚)。期先2026-12は前日比0枚。ロール移行率は0%(建玉縮小中心)。
  • J-NET比率(立会外執行の濃度)
    • 日経225先物:19.6%(後場32.8%)
    • 日経225オプション:57.0%(後場64.6%)
    • TOPIXオプション:100.0%(後場100.0%)
    • ※日経225オプションのJ-NET比率の平常比は、蓄積データ不足のため基準なし。
  • Put/Call比率(日経225オプション全体)
    • 建玉PCR:1.84倍(直近6営業日中のパーセンタイル50%=中央値水準)
    • 出来高PCR:1.88倍
  • 限月別オプション建玉増減・出来高
    • 2026-07限(期近):Put建玉 92,356(前日比+2,882 / 出来高 15,202) / Call建玉 54,674(前日比+909 / 出来高 8,686)
    • 2026-08限(期先):Put建玉 41,166(前日比+1,687 / 出来高 3,509) / Call建玉 14,133(前日比+762 / 出来高 1,194)
    • 2026-09限(期々先・メジャー):Put建玉 71,112(前日比+328 / 出来高 1,579) / Call建玉 42,670(前日比+108 / 出来高 887)
  • 主要攻防帯(建玉集中・増加上位)
    • 建玉集中:2607 C72,000(5,762枚、ATM-0.5%)、2607 C69,000(3,864枚、ITM-4.6%)、2607 C75,000(3,189枚、OTM+3.7%)、2607 C72,250(3,001枚、ATM-0.1%)、2609 C72,000(1,811枚、ATM-0.5%)
    • 当日建玉増加:2607 P65,000(+1,857枚、OTM-10.2%)、2607 C90,000(+416枚、OTM+24.4%)、2607 P68,000(+408枚、OTM-6.0%)、2608 P68,000(+398枚、OTM-6.0%)
  • max-pain(2607限月)
    • 65,000(現値から-7,353円乖離、参考度:低)
  • Proxy Gamma 集中(限月2607・Absolute)
    • 感応度の高い価格帯:72,000、69,000、69,250、72,250、75,000(ピーク:72,000)
  • IVスキュー(限月202607)
    • ATM IV:32.7%(前日比+2.8%)
    • 25δプットIV(63,000):44.2%(前日比+4.6%)
    • 25δコールIV(83,500):32.9%(前日比+3.8%)
    • プットスキュー:11.3%(前日比+0.8%)

2. 解釈と戦略仮説

(1) 先物フロー:指数間の方向性の乖離

フロント先物価格が前日比+1,104円と大幅上昇するなか、日経225系(ラージ換算)の期近(2026-09)は建玉が1,404枚増加しました。この「価格上昇+建玉増」の組み合わせは、新規ロング(買い建て)主導による上昇局面であった可能性を示唆します。 一方で、TOPIX系(ラージ換算)の期近(2026-09)は建玉が1,112枚減少しており、「価格上昇+建玉減」の構図からショートカバー(売り手仕舞い)が中心であったと推察されます。期先(2026-12)へのロール移行率はともに0%であり、本日のフローは限月間ロールではなく、期近限月における個別のポジション調整が主体です。

(2) J-NET比率:引け際の大口ブロック執行

日経225オプションのJ-NET比率は57.0%と過半を占め、後場には64.6%まで上昇しました。これは引け間際における大口のブロック取引(立会外執行)が活発であったことを示します。ただし、これ単体では買い越し・売り越しの方向性は確認できず、非方向性の大口調整フローが中心であったと解釈されます。

(3) Put/Call比率:中期的にはニュートラル、短期的にはプット偏重

建玉PCRは1.84倍と、直近6営業日の中央値(パーセンタイル50%)に位置しており、中期的には過去と比較して特段の偏りは見られません。しかし、本日の出来高PCRは1.88倍とややプット側に傾斜しており、短期的な新規フローはプット取引が優勢であったことを示しています。

(4) オプション建玉増減×IV変化からみる戦略仮説

  • 仮説①:2026-07限における下値ヘッジ(プット買い)の活性化 期近の2026-07限では、Put建玉が+2,882枚とCall建玉(+909枚)を大きく上回るペースで増加しました。これに伴い、ATM IV(+2.8%)および25δプットIV(+4.6%)が大幅に上昇し、プットスキューも11.3%(前日比+0.8%)へ拡大しています。 この「Put建玉増 + Put IV上昇 + スキュー拡大」は、下値ヘッジ目的のプット買い(ロング・プット)が優勢であった可能性を強く支持します。特に、当日建玉増加トップの2607 P65,000(+1,857枚、OTM-10.2%)や、2607 P68,000(+408枚、OTM-6.0%)は、現値が上昇したにもかかわらず、急激な反落に備えたヘッジコストを支払う動き(ヘッジ買い候補)として整合的です。
  • 仮説②:2026-08限(期先)へのヘッジ分散 翌限月である2026-08限でも、Put建玉が+1,687枚(Callは+762枚)と大きく増加しており、2608 P68,000(+398枚)などの積み増しが見られます。7月マイナーSQを越えた先行きに対しても、同様の価格帯での下値警戒ポジションが構築され始めている可能性があります。

(5) 主要攻防帯とProxy Gammaの解釈

建玉集中およびProxy Gamma(ガンマ感応度)のピークは、現値(72,354円)に極めて近い2607 C72,000(5,762枚)および2607 C72,250(3,001枚)に位置しています。このATM近傍の価格帯は、当日の市場において最も感応度が高い「主要攻防帯」です。 なお、max-painは65,000(2607限)に位置していますが、現値から約10.2%下方に乖離しており、これは過去に構築された深いOTMプットの残存ポジションによる影響と考えられます。現時点での短期的な価格形成力(引き寄せ力)は極めて低い(参考度低)と判断されます。


3. 推測・シナリオ

(1) 上振れシナリオ

現値(72,354円)からさらに上値を追う場合、主要攻防帯である2607 C72,250や、その上の節目である2607 C75,000(3,189枚)が意識されます。 もしATM近傍のコール建玉が「売り手(ショート・ガンマ)」主体であった場合、現値上昇に伴うデルタヘッジ(先物買い)が誘発され、上昇スピードが加速するシナリオが考えられます。 * 翌営業日の監視条件:フロント先物価格が72,500円を明確に上回り、かつCall IVがさらに急上昇(買い手の追随)するか、あるいは低下(売り手の買い戻し一服)するかを注視。

(2) 下振れシナリオ

現値から押し戻される場合、本日プットIVの上昇を伴って建玉が急増した2607 P68,000や、さらに深い2607 P65,000が下値の節目として意識されます。プットスキューが11.3%と高水準にあるため、市場の下方警戒感は根強く、一度崩れるとヘッジ売りの連鎖が起きやすい地合いです。 * 翌営業日の監視条件:先物価格が72,000円を割り込み、かつ25δプットIVがさらに上昇(ヘッジ買いの加速)するか、あるいはプットスキューが縮小に転じるかを注視。


4. 確認不能・追加確認すべきデータ

本レポートの需給解釈はJPX公開の当日建玉データに基づく仮説であり、以下のデータが不足しているため、方向性や主体の特定には至っていません。

  1. 立会とJ-NETの売買差引(買い越し/売り越しの実態):建玉の増減は確認できますが、それが「新規の買い建て」なのか「新規の売り建て(プレミアム取り)」なのかを確定するデータがありません。
  2. Dealer GEXの正確な符号(Positive/Negative):Proxy Gammaの絶対値(感応度の高さ)は算出されていますが、市場全体がロング・ガンマ(逆張りクッション)なのかショート・ガンマ(順張り加速)なのかは不明です。
  3. 日経VIの推移および他限月の詳細なIVスキューの推移
  4. 投資部門別取引状況(週次データ):海外投資家や国内証券などの主体別売買動向との照合が必要です。

※AIによる解釈で、断定的判断ではありません。公開データの範囲での示唆です。

🔁 限月ロール(先物・建玉残高と前日比)

商品 期近(限月/建玉/前日比) 期先(限月/建玉/前日比) ロール
TOPIX 2026-09 392,381 -1,169 2026-12 4,455 +0 建玉縮小中心(ロール限定的)(移行率0%)
日経225mini 2026-09 154,670 +3,045 2026-12 3,930 -30 期近積み増し(ロールでない)
日経225 2026-09 140,421 +1,093 2026-12 16,906 +3 期近積み増し(ロールでない)
日経225マイクロ 2026-09 59,638 +668 2026-12 3,658 -49 期近積み増し(ロールでない)
ミニTOPIX 2026-09 36,469 +567 2026-12 15 +0 期近積み増し(ロールでない)
日経225系(ラージ換算):期近2026-09 +1,404枚 / 期先2026-12 +0期近積み増し(ロールでない)
TOPIX系(ラージ換算):期近2026-09 -1,112枚 / 期先2026-12 +0建玉縮小中心(ロール限定的)(移行率0%)

※mini/マイクロをラージ換算合算した系統全体のロール像。

📦 J-NET比率(立会外取引の割合)

商品 総取引高 J-NET J-NET比率 後場J-NET比率
日経225先物 33,402 6,538 19.6% 32.8%
日経225mini 497,890 69,298 13.9% 18.8%
TOPIX 45,173 4,097 9.1% 16.6%
日経225オプション 35,572 20,280 57.0% 64.6%
TOPIXオプション 1,175 1,175 100.0% 100.0%

※J-NET比率が高い=大口ブロック/クロス/ロール/裁定/ヘッジが多い可能性。方向性の確定材料ではない。

⚖ Put / Call(日経225オプション)

Put建玉
204,634
Call建玉
111,477
Put/Call 建玉比
1.84倍
Put出来高
23,235
Call出来高
12,337
Put/Call 出来高比
1.88倍

📅 限月別オプション建玉(期近→期先・P/C別/前日比)

限月 Put建玉前日比 Call建玉前日比 P/C比出来高P/C
2026-07 92,356 +2,882 54,674 +909 1.69倍 15,202/8,686
2026-08 41,166 +1,687 14,133 +762 2.91倍 3,509/1,194
2026-09 71,112 +328 42,670 +108 1.67倍 1,579/887

※ どの限月でP/Cどちらが増えたかから戦略仮説(ヘッジ/カレンダー/ボラ取り等)を読む。買い建て/売り建ての別は公開建玉からは確定不能。

📌 max-pain・PCR過去比較

max-pain(限月2607・参考値)
65,000
現値下方 7,353円
現値から大きく乖離(短期攻防の中心ではない・参考度低)
PCR建玉比 過去比較(直近6営業日)
上位 50%
中央値1.84倍・1.79〜1.86倍

※max-painは満期清算が寄りやすい参考水準で、Pinning断定ではない。PCRは絶対値でなく過去比で偏りを見る。

🌊 IVスキュー&先物価格(限月202607)

フロント先物清算: 72,354円(前日比+1,104円)
ATM IV 32.7%(前日比+2.8%) / 25δプットIV(63,000) 44.2%(前日比+4.6%) / 25δコールIV(83,500) 32.9%(前日比+3.8%)
プットスキュー(25δput-25δcall): 11.3%(前日比+0.8%)(プラス=下値プット割高=下方警戒)

※建玉増減×IV変化で戦略を判定: Put建玉増+Put IV上昇=下値ヘッジ買い候補/Put建玉増+Put IV低下=Put売り候補 等。

🌀 Proxy Gamma 集中(Absolute・符号不明)

ガンマ感応度が高い帯(限月2607・σ仮定33%): 72,000、69,000、69,250、72,250、75,000(ピーク 72,000)

※BSガンマ×建玉の近似。買い手/売り手の符号は不明=Positive/Negative GEXは確定不能。IV未取得でσ仮定のため水準は近似。

🎯 主要攻防帯(建玉集中・当日増加/限月コード付き)

建玉集中 上位
2607 C 72,000 5,762 ATM-0.5%
2607 C 69,000 3,864 ITM-4.6%
2607 C 75,000 3,189 OTM+3.7%
2607 C 69,250 3,004 ITM-4.3%
2607 C 72,250 3,001 ATM-0.1%
2607 C 70,000 1,921 ITM-3.3%
2609 C 72,000 1,811 ATM-0.5%
2609 C 70,000 1,665 ITM-3.3%
2608 P 68,000 1,512 OTM-6.0%
2608 C 70,000 1,414 ITM-3.3%
当日 建玉増加 上位
2607 P 65,000 +1,857 OTM-10.2%
2607 C 90,000 +416 OTM+24.4%
2607 P 68,000 +408 OTM-6.0%
2608 P 68,000 +398 OTM-6.0%
2607 P 60,000 +279 OTM-17.1%
2608 P 55,000 +272 OTM-24.0%
2608 P 65,000 +263 OTM-10.2%
2609 P 50,000 +254 OTM-30.9%
2607 C 77,000 +233 OTM+6.4%
2608 C 74,500 +205 OTM+3.0%
出来高 上位
2607 P 65,000 2,547 OTM-10.2%
2607 C 80,000 1,305 OTM+10.6%
2607 P 60,000 1,091 OTM-17.1%
2607 C 90,000 815 OTM+24.4%
2607 P 58,000 736 OTM-19.8%
2607 P 68,000 641 OTM-6.0%
2607 P 50,000 550 OTM-30.9%
2607 C 77,000 544 OTM+6.4%
2607 P 66,250 537 OTM-8.4%
2607 P 55,000 502 OTM-24.0%

※感応度が高い価格帯・建玉集中帯の候補。必ず止まる「Pinning価格」ではない。同一Strikeでも限月が違えば別物(合算しない)。

AI Market Insights CIO VIEW

JPX市場需給分析レポート(週次)

集計基準日: 2026年6月12日 グローバル・チーフ・インベストメント・オフィサー(CIO)分析


1. 今週の需給コンセンサス

当週の日本株市場は、現物指数(日経平均株価 71,250円、TOPIX 4,095pt)が高値圏を維持する一方、デリバティブ市場における大口プレイヤーのフローは極めて激しく交錯しており、明確な方向性を欠いた「強弱対立」の様相を呈しています。なお、先物清算値(66,020円)と現値との間に乖離が見られますが、これは建玉基準日時点からの日数経過に伴う相場変動(基準日差)を反映したものであり、需給分析においては現値を基準価格として評価します。また、本レポートで言及する建玉残高はすべて基準日時点のものであり、当日のリアルタイムフローを示すものではない点に留意してください。

主要ブローカー経由のフロー分析

当週の需給を主導しているのは、米系ブローカー経由の買いフローと、欧州系ブローカー経由の強烈な売りフローの衝突です。

  • ゴールドマン・サックス(GS)経由: 累積デルタ合計は -6,832億円(前週比合計: -2,918億円)と、売り越し基調を強めています。内訳を見ると、日経225合算で -2,116億円、TOPIX先物で -4,709億円となっており、先物市場主導で売りヘッジまたは利益確定のフローが執行されている傾向が見られます。
  • JPモルガン(JPM)経由: 累積デルタ合計は +15,190億円(前週比合計: +5,826億円)と、大幅な買い越しを記録しています。特に注目すべきは、TOPIX先物の累積建玉が +15,784億円に達している点です。TOPIX先物はグローバルな年金・パッシブファンドの資金移動を反映しやすいため、JPM経由でのこの大規模な買い越しは、中長期的なグローバル機関投資家による日本株アロケーション増加の先行シグナルである可能性を示唆しています。
  • 欧州系(HSBC等)経由: 欧州系全体で前週比 -9,395億円と大規模な売り越しとなっており、中でもHSBC証券経由では前週比 -15,999億円(累積: -33,152億円、Zスコア: -2.73の注目水準)という極めて大きな売りフローが観測されています。これは、欧州系マクロファンドやCTAによる利益確定、あるいは地政学リスクを背景としたリスクオフのヘッジフローであると考えられます。

需給の結論

米系(JPM等)および国内勢(野村証券経由で前週比 +10,771億円、Zスコア: +2.47)の買いフローが下値を支える一方、欧州系(HSBC等)の売り圧力が上値を抑えており、市場のコンセンサスは「高値圏での拮抗」にあります。


2. 短期的なリスク展望

ボラティリティの急増と市場センチメント

当週の最も重要な変化は、オプション市場におけるボラティリティの急激な上昇です。今週のATM IV(当週実測値)は 34.0%(Put IV: 34.0% / Call IV: 34.1%、ATMストライク: 66,000)に達しており、前週の28.1%から急騰しています。 この34.0%という水準は、市場参加者が突発的な変動に対して極めて神経質になっている「高IV(パニック的売買の兆候)局面」に該当します。地政学リスクの再燃や、現物価格の急激な上昇に伴うコール・プット双方のヘッジ需要の爆発が背景にあると推論されます。

主要攻防帯と価格感応度

基準日時点のATMストライクである「66,000円」付近は、オプション建玉が集中する「主要攻防帯(感応度が高い価格帯)」として機能しています。 * 強気シナリオ: JPM経由のTOPIX先物買いに代表される実需の買いが継続し、現値71,250円をサポートに関門を突破する場合、売り手の買い戻し(ショートカバー)を巻き込んで上値を追う展開が想定されます。 * 弱気シナリオ(懐疑見通し): HSBC経由などの欧州系売り圧力がさらに強まり、高IV(34.0%)を背景としたボラティリティの急拡大が引き金となって、主要攻防帯である66,000円方向への急激な平均回帰(調整)が生じるリスクがあります。

推奨デリバティブ戦略

IVが34.0%と高水準であるため、ネイキッド(裸)のオプション売りは極めて危険です。ボラティリティの剥落を狙う場合でも、クレジット・スプレッドなどの「損失限定スプレッド」に限定し、想定外の急激な価格変動に対する防御策を徹底することを推奨します。


3. 個人(ネット系)動向

個人投資家の動向を反映しやすいネット系証券経由のポジションは、前週比 -1,419億円(累積: -2,006億円)と売り越しに傾いています。

逆張り指標としての解釈

現物指数が71,250円と高値圏に位置する中で、ネット系が売り越しを継続していることは、個人投資家特有の「逆張り(利益確定売りおよび新規ショート)」の行動原理と一致します。 * 需給面への影響: 個人投資家の売り越し(ショートの蓄積)は、相場がさらに上昇した場合には「将来の買い戻し圧力(燃料)」として機能するため、短期的には相場の下値を支える要因(サポート)となり得ます。 * 注意点: ただし、相場が急落に転じた場合、これらの売りポジションは早期に利益確定され、下落のクッションとなる一方で、個人が買いに転じる(押し目買いを入れる)ことで、かえって需給がシコリ化するリスクも内包しています。現時点では、ネット系の売り越しは相場の上昇トレンドにおける「健全な逆行現象」の範囲内であると解釈されます。


4. 中長期トレンド分析

直近6週間の属性別ポジション推移およびIVの推移を俯瞰すると、数週間単位でのマクロ的な需給のうねりとプレイヤーの役割交代が鮮明に浮かび上がります。

属性別ポジションの長期的動向(直近6週)

  1. 米系(トレンドセッター): +16,856 ➡ +11,158 ➡ +10,742 ➡ +9,021 ➡ +6,161 ➡ +9,471 億円 6週間全体では -7,385億円の減少となっていますが、直近週(06-12)で再び買い越し幅を +9,471億円へと拡大させており、中長期的な買い主導力は依然として維持されています。一時的な買い手控えを経て、再び日本株への資金配分を再開している様子が窺えます。
  2. 欧州系(持続的な供給圧力): -11,707 ➡ -9,885 ➡ -15,512 ➡ -12,331 ➡ -12,018 ➡ -13,075 億円 6週間を通じて一貫して1兆円を超える大規模な売り越しを継続しており、累積の減少幅は -1,369億円となっています。欧州系ブローカー経由のフローは、日本株の上値を抑える構造的な売り圧力として機能し続けています。
  3. 日系(下値支持主体): -236 ➡ +420 ➡ +7,534 ➡ +5,278 ➡ +6,035 ➡ +4,896 億円 6週間で +5,132億円の増加を記録しており、国内の機関投資家(信託銀行等のリバランスや事業法人の自社株買い)が、相場の調整局面において強力な下支え役(買い手)として台頭している構図が示されています。

IVの時系列推移とマクロ環境

ATM IVは、26.7% ➡ 28.4% ➡ 28.3% ➡ 28.4% ➡ 28.1% と、過去5週間は28%前後の警戒域で推移していましたが、今週(06-12)に入り 34.0% へと急騰しました。 これは、これまでの「緩やかな上昇と警戒感の共存」というレンジ相場から、価格が71,250円まで急伸したことに伴う「ボラティリティの急激なシフト(ボラティリティ・スパイク)」が発生したことを意味します。

総括

中長期的な需給構造は、「米系・日系の買い vs 欧州系の売り」という巨大な資金フローの対峙によって形成されています。足元では米系が再び買いを活発化させていますが、IVの急騰(34.0%)は市場の流動性が低下し、突発的なショックに対して脆弱になっていることを警告しています。数週間単位のうねりとしては、上昇トレンドの最終局面に特有の「ボラティリティを伴う乱高下フェーズ」に移行しつつあると考えられ、リスク管理の厳格化が求められる局面です。


🌍 追跡対象ネット・エクスポージャー: -53 億円

※市場全体では買建と売建が必ず一致しゼロです。本値は当システムが公表データから取得できた 参加者・対象商品・対象限月を合計した参考値で、未掲載参加者・対象外限月・対象外商品は含みません。

先物合計: -53
OP合計: -0
前週データ: 2026-06-12

🎯 ブローカー経由別ポジション&前週比 (統合デルタ・億円)

🇺🇸 米系ブローカー経由
ネット買い越しプロキシ
+13,055 億円
▲ +3,584 億円
先物: +13,008
OP: +46
🇪🇺 欧州系ブローカー経由
ネット売り越しプロキシ
-19,557 億円
▼ -6,481 億円
先物: -19,538
OP: -18
🇯🇵 日系ブローカー経由
ネット買い越しプロキシ
+9,692 億円
▲ +4,796 億円
先物: +9,661
OP: +31
💻 オンライン証券経由
ネット売り越しプロキシ
-4,299 億円
▼ -2,292 億円
先物: -4,253
OP: -46
📁 その他
ネット買い越しプロキシ
+1,055 億円
▲ +369 億円
先物: +1,069
OP: -13

📈 ブローカー経由別建玉推移(直近6週) (統合デルタ・億円)

📊 異常値バッジの見方: 🔴Z:+3.2 異常値(|Z| ≥ 3.0)過去平均から3標準偏差以上の乖離。極めて稀なポジション変動。 🟡Z:+2.3 注意(|Z| ≥ 2.0)過去平均から2標準偏差以上の乖離。通常の変動域を超えている。 ※過去8週の実績値を基準に計算(履歴4週未満の場合は表示なし)

📋 証券会社別 詳細テーブル (統合)

証券会社 日経先物合計
(億円)
TOPIX
(億円)
オプション
(億円)
統合合計
(億円)
前週比
日系 野村証券
+22,334 -5,529 +45 +16,850 ▲ +7,610 億円
米系 JPモルガン証券
-1,642 +15,510 -54 +13,814 ▲ +4,451 億円
欧州系 ソシエテG証券
+7,412 +5,697 -19 +13,091 ▲ +6,070 億円
米系 シティグループ証券 🟡Z:+2.58
+1,368 +3,386 +43 +4,798 ▲ +2,695 億円
欧州系 ドイツ証券 🟡Z:+2.12
+2,066 +1,985 +0 +4,051 ▲ +2,954 億円
日系 SMBC日興証券
+3,767 -920 -7 +2,840 ▲ +1,495 億円
欧州系 UBS証券
+4,012 -1,520 -74 +2,418 ▲ +834 億円
欧州系 ABNクリアリン証券
+3,072 -711 -14 +2,347 ▲ +2,608 億円
欧州系 バークレイズ証券
+6,876 -5,136 +60 +1,800 ▲ +1,675 億円
その他 日産証券
+1,106 +266 +0 +1,372 ▲ +751 億円
米系 ビーオブエー証券
-1,160 +1,723 +64 +627 ▼ -666 億円
その他 サスケハナ・ホンコン
+193 +9 +2 +204 ▲ +198 億円
その他 東海東京証券 🔴Z:+4.5
+211 -11 +0 +200 ▲ +156 億円
その他 三菱UFJeスマート
+94 +74 -5 +164 ▲ +66 億円
その他 フィリップ証券
+68 +8 -2 +74 ▼ -45 億円
ネット系 楽天証券
+45 +0 -14 +31 ▼ -7 億円
ネット系 松井証券
-39 +54 -13 +2 ▼ -16 億円
その他 広田証券
+0 +0 +0 +0 ▲ +4 億円
ネット系 マネックス証券
-5 +0 -0 -5 ▼ -7 億円
その他 豊証券
-1 -7 +0 -7 ▼ -7 億円
その他 三田証券
-9 +0 +0 -9 ▼ -6 億円
その他 岩井コスモ証券
-14 +0 -0 -14 ▼ -4 億円
その他 光世証券
-38 +0 +0 -38 ▼ -20 億円
その他 岡三証券
-7 -32 +0 -40 ▼ -19 億円
その他 立花証券
-109 +0 +0 -109 ▼ -64 億円
その他 インタラクティブ証券 🟡Z:-2.61
+0 -113 -8 -121 ▼ -323 億円
日系 大和証券
+499 -831 +0 -332 ▼ -108 億円
米系 モルガンMUFG証券
-10,780 +10,376 +37 -367 ▼ -993 億円
その他 ナティクシス証券 🟡Z:-2.38
-619 +0 +0 -619 ▼ -318 億円
日系 みずほ証券 🟡Z:+2.0
-4,868 +3,407 -6 -1,467 ▼ -576 億円
ネット系 SBI証券
-1,505 -2,803 -19 -4,327 ▼ -2,262 億円
米系 ゴールドマン証券
-1,981 -3,792 -44 -5,818 ▼ -1,903 億円
日系 三菱UFJ証券
-5,427 -2,772 +0 -8,199 ▼ -3,624 億円
欧州系 BNPパリバ証券
+481 -11,262 +29 -10,752 ▼ -5,264 億円
欧州系 HSBC証券 🟡Z:-2.53
-25,466 -7,046 +0 -32,511 ▼ -15,358 億円

データ出典: JPX 取引参加者別建玉残高一覧

生成日時: 2026-06-22 22:19 JST | 建玉基準日: 2026-06-19 | 次回SQ算出日: 2026-07-10(残存 15営業日)

⚠ 本値は簡易Black-Scholesデルタによる概算です。建玉残高は基準日時点であり当日フローではありません。 Dealer GEX・Gamma Flip・ゼロガンマ水準・Pinning は公開データから確定できません。投資判断の参考としてのみご利用ください。