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日経225 先物・オプション統合分析

JPX 取引参加者別建玉残高 デルタ金額ベース分析

📅 建玉基準日: 2026-06-19
📈 日経平均: 69,361 円
📊 TOPIX: 3,963 pt
💹 先物清算値: 71,250 円
📉 当週 ATM IV: 29.9 %
【ATM IV 6週推移】 28.4% ➡ 28.3% ➡ 28.4% ➡ 28.1% ➡ 34.0% ➡ 29.9%

日次先物・オプション需給モニター

当日データ: 2026-06-26 現値目安: 69,361 マイナーSQ 2026-07-10まで10営業日(次メジャーSQ 2026-09-11)

当日の限月別建玉増減・J-NET・権利行使価格別の当日フロー。週次の参加者別ポジション(建玉基準日時点)とは別レイヤー。

🤖 AI解釈(当日需給)

本日のJPXデリバティブデータから、2026年7月10日のマイナーSQ(オプション最終清算)およびその先の需給動向について分析します。本日はフロント先物価格が前日比で3,005円安と大幅に下落し、市場のボラティリティが急上昇する中での需給変化となっています。


1. 確認済みデータ(事実)

① 先物限月ロール・建玉変化

  • 日経225系(ラージ換算合算): 期近(2026-09)前日比 -2,010枚 / 期先(2026-12)前日比 +144枚(移行率 7%)。建玉縮小が中心であり、ロールの動きは限定的。
  • TOPIX系(ラージ換算合算): 期近(2026-09)前日比 +787枚 / 期先(2026-12)前日比 -200枚。期近の新規積み増し。
  • フロント先物清算値: 69,361円(前日比 -3,005円)。

② J-NET比率(立会外執行の濃度)

  • 日経225オプション: 総取引高 47,290枚 / J-NET 29,010枚 / 比率 61.3%(後場 70.8%)。
    • 直近5営業日における当日のJ-NET比率パーセンタイルは40%(中央値 66%、レンジ 57〜67%)。
  • TOPIXオプション: 総取引高 145枚 / J-NET 145枚 / 比率 100.0%(後場 100.0%)。

③ Put/Call比率(日経225オプション全体)

  • 建玉PCR: 1.94倍。直近9営業日におけるパーセンタイルは78%(中央値 1.84倍、レンジ 1.79〜1.95倍)。
  • 出来高PCR: 2.05倍。

④ 限月別オプション建玉変化

  • 2026-07(期近・次SQ): Put建玉 95,537枚(前日比 -60枚)/ Call建玉 60,606枚(前日比 +2,482枚)。出来高 P 13,770枚・C 12,920枚。
  • 2026-08(期先): Put建玉 65,477枚(前日比 +6,519枚)/ Call建玉 15,802枚(前日比 +604枚)。出来高 P 8,507枚・C 1,066枚。
  • 2026-09(メジャー): Put建玉 73,794枚(前日比 -295枚)/ Call建玉 44,604枚(前日比 -353枚)。出来高 P 2,545枚・C 383枚。

⑤ 主要攻防帯(建玉集中・増加)

  • 建玉集中上位: 2608 P65,000(9,491枚)、2608 P70,000(6,101枚)、2607 C72,000(5,765枚)、2607 P65,000(4,100枚)。
  • 当日建玉増加上位: 2608 P65,000(+2,823枚)、2608 P60,000(+1,971枚)、2608 P68,000(+723枚)、2607 C75,500(+609枚)。

⑥ max-pain(2026-07限月)

  • : 65,500(現値 69,361 から下方 3,860円乖離。dist_class:参考度低)。

⑦ Proxy Gamma 集中(2026-07限月・Absolute)

  • 感応度の高い価格帯: 72,000、69,000、65,000、69,250、70,000(ピーク 72,000)。

⑧ IV・スキュー(2026-07限月)

  • ATM IV: 41.5%(前日比 +6.0%)。
  • 25δプットIV: 59.4%(前日比 +9.2%)/ 25δコールIV: 39.6%(前日比 +3.7%)。
  • プットスキュー: 19.9%(前日比 +5.7%)。

2. 解釈と戦略仮説

先物フローの解釈

フロント先物価格が3,005円安と急落する中、日経225系(ラージ換算)の期近建玉は2,010枚減少しました。これは「価格下落+建玉減少」のパターンに該当し、既存ロングポジションの手仕舞い(投げ売り)が主導した下落局面であった可能性を示唆します。期先へのロール移行率は7%と極めて低く、現時点で9月限から12月限へのロールを急ぐ動きは見られず、単純なポジション縮小が中心です。

J-NET比率の解釈

日経225オプションのJ-NET比率は61.3%と絶対値としては高いものの、平常比パーセンタイルでは40%に留まり、直近5営業日の中では「いつもより立会外執行の割合がやや低い〜平均並み」の水準です。ただし、後場のJ-NET比率が70.8%と総合値より突出して高くなっており、引け間際に大口のブロック取引が執行された形跡があります。これは方向性を示すものではなく、非方向性のポジション調整(デルタニュートラル調整など)が引けにかけて行われたことを示唆します。

オプション建玉・IV変化からみる戦略仮説

建玉PCRのパーセンタイルが78%と過去比較においてPut側に偏っており、市場全体として下値ヘッジの需要が平時より強い状態が続いています。

  • 仮説A:8月限(2608)における下値ヘッジ買い(プット買い)
    • 事実: 8月限(2608)において、Put建玉が前日比で6,519枚と急増。特に2608 P65,000(+2,823枚)や2608 P60,000(+1,971枚)といったOTM(アウト・オブ・ザ・マネー)のプットに大量の新規建玉が積み上がっています。同時に、25δプットIVは+9.2%と急上昇し、プットスキューも+5.7%と大幅に拡大しています。
    • 仮説: 「Put建玉増+Put IV上昇」の条件を満たしており、機関投資家やヘッジファンドが期先(8月限)を用いた本格的な下値ヘッジ買い(ロング・プット、またはプット・スプレッドの買い)を構築した可能性が高いと考えられます。
  • 仮説B:7月限(2607)における上抜けヘッジまたはショートカバー(コール買い)
    • 事実: 7月限(2607)では、Put建玉が微減(-60枚)となった一方、Call建玉が2,482枚増加しました。特に2607 C75,500(+609枚)や2607 C71,000(+382枚)などのOTMコールが増加しています。コールIVも+3.7%上昇しています。
    • 仮説: 「Call建玉増+Call IV上昇」のパターンであり、急落局面においてコール売りポジションの買い戻し(ショートカバー)、あるいは急反発に備えたテールヘッジとしてのコール買いが誘発された可能性が考えられます。

主要攻防帯とProxy Gammaの解釈

現値(69,361円)近傍では、2607 C69,000(3,874枚)や2607 C69,250(3,050枚)に建玉がまとまっており、Proxy Gammaの算出でも69,000〜69,250付近は感応度が高い価格帯(主要攻防帯)として浮上しています。 一方、max-pain(2026-07限月)は65,500に位置していますが、現値から5.6%(3,860円)も下方に乖離しており、現時点では短期的な価格形成を引きつける力(Pinning圧力)は弱いと判断されます。むしろ、この水準は2607 P65,000(4,100枚)や2608 P65,000(9,491枚)といった大口のプット建玉集中帯と一致しており、下落が加速した場合の「最終防衛ライン候補」として意識される水準です。


3. 推測・シナリオ

[上振れシナリオ]

現値近傍の攻防帯である69,000〜69,250円を明確に維持し、買い戻しが優勢となる場合、Proxy Gammaのピークである72,000円(および2607 C72,000の建玉集中5,765枚)に向けた自律反発が想定されます。 * 翌営業日の監視条件: フロント先物価格の上昇を伴いながら、急上昇したATM IV(41.5%)およびプットIVが低下(ボラティリティの剥落)するかどうかに注目します。IVが低下すれば、ヘッジの巻き戻しによる上昇圧力が強まりやすくなります。

[下振れシナリオ]

手仕舞い売りが継続し、現値の69,361円を下回って推移する場合、8月限で大量に仕込まれた下値ヘッジ(2608 P65,000等)が活性化し、ディーラーのヘッジ売り(デルタヘッジ)を巻き込む形で下落が加速する可能性があります。その場合のターゲットは、建玉集中およびmax-painが位置する65,000〜65,500円付近となります。 * 翌営業日の監視条件: 先物価格の下落とともに、プットIV(59.4%)およびプットスキュー(19.9%)がさらに上昇するかどうかに注目します。これらが上昇し続ける限り、下値警戒のヘッジ買いフローが止まっていないことを意味します。


4. 確認不能・追加確認すべきデータ

本レポートの需給解釈はJPX公開データに基づく仮説であり、以下のデータが不足しているため、方向性の完全な特定には至っていません。

  1. 立会とJ-NETの売買差引(ネットバイ・セル): 本日のオプション建玉増減が「買い建て」なのか「売り建て」なのかの判別。
  2. Dealer GEXの符号(Positive / Negative): ディーラーがガンマ・ショート(Negative GEX)に陥っているかどうかの実測値。これが判明すれば、現値近傍でのボラティリティ増幅効果(Gamma Flip水準)が特定できます。
  3. 主要取引参加者(外資系証券等)別の手口: 特定のヘッジファンドや実需筋の偏りを示す個別手口情報。

※AIによる解釈で、断定的判断ではありません。公開データの範囲での示唆です。

🔁 限月ロール(先物・建玉残高と前日比)

商品 期近(限月/建玉/前日比) 期先(限月/建玉/前日比) ロール
TOPIX 2026-09 398,125 +662 2026-12 4,355 -200 期近積み増し(ロールでない)
日経225mini 2026-09 156,681 +7,825 2026-12 5,323 +532 期近積み増し(ロールでない)
日経225 2026-09 149,125 -2,932 2026-12 16,248 +68 建玉縮小中心(ロール限定的)(移行率2%)
日経225マイクロ 2026-09 68,257 +13,995 2026-12 7,003 +2,271 期近積み増し(ロールでない)
ミニTOPIX 2026-09 37,104 +1,252 2026-12 62 +0 期近積み増し(ロールでない)
日経225系(ラージ換算):期近2026-09 -2,010枚 / 期先2026-12 +144建玉縮小中心(ロール限定的)(移行率7%)
TOPIX系(ラージ換算):期近2026-09 +787枚 / 期先2026-12 -200期近積み増し(ロールでない)

※mini/マイクロをラージ換算合算した系統全体のロール像。

📦 J-NET比率(立会外取引の割合)

商品 総取引高 J-NET J-NET比率 後場J-NET比率
日経225先物 64,234 9,885 15.4% 24.9%
日経225mini 952,947 102,662 10.8% 9.5%
TOPIX 63,716 6,782 10.6% 14.6%
日経225オプション 47,290 29,010 61.3% 70.8%
TOPIXオプション 145 145 100.0% 100.0%

※J-NET比率が高い=大口ブロック/クロス/ロール/裁定/ヘッジが多い可能性。方向性の確定材料ではない。

⚖ Put / Call(日経225オプション)

Put建玉
234,808
Call建玉
121,012
Put/Call 建玉比
1.94倍
Put出来高
31,779
Call出来高
15,511
Put/Call 出来高比
2.05倍

📅 限月別オプション建玉(期近→期先・P/C別/前日比)

限月 Put建玉前日比 Call建玉前日比 P/C比出来高P/C
2026-07 95,537 -60 60,606 +2,482 1.58倍 13,770/12,920
2026-08 65,477 +6,519 15,802 +604 4.14倍 8,507/1,066
2026-09 73,794 -295 44,604 -353 1.65倍 2,545/383

※ どの限月でP/Cどちらが増えたかから戦略仮説(ヘッジ/カレンダー/ボラ取り等)を読む。買い建て/売り建ての別は公開建玉からは確定不能。

📌 max-pain・PCR過去比較

max-pain(限月2607・参考値)
65,500
現値下方 3,860円
現値から大きく乖離(短期攻防の中心ではない・参考度低)
PCR建玉比 過去比較(直近9営業日)
上位 78%
中央値1.84倍・1.79〜1.95倍

※max-painは満期清算が寄りやすい参考水準で、Pinning断定ではない。PCRは絶対値でなく過去比で偏りを見る。

🌊 IVスキュー&先物価格(限月202607)

フロント先物清算: 69,361円(前日比-3,005円)
ATM IV 41.5%(前日比+6.0%) / 25δプットIV(57,625) 59.4%(前日比+9.2%) / 25δコールIV(85,000) 39.6%(前日比+3.7%)
プットスキュー(25δput-25δcall): 19.9%(前日比+5.7%)(プラス=下値プット割高=下方警戒)

※建玉増減×IV変化で戦略を判定: Put建玉増+Put IV上昇=下値ヘッジ買い候補/Put建玉増+Put IV低下=Put売り候補 等。

🌀 Proxy Gamma 集中(Absolute・符号不明)

ガンマ感応度が高い帯(限月2607・σ仮定42%): 72,000、69,000、65,000、69,250、70,000(ピーク 72,000)

※BSガンマ×建玉の近似。買い手/売り手の符号は不明=Positive/Negative GEXは確定不能。IV未取得でσ仮定のため水準は近似。

🎯 主要攻防帯(建玉集中・当日増加/限月コード付き)

建玉集中 上位
2608 P 65,000 9,491 OTM-6.3%
2608 P 70,000 6,101 ATM+0.9%
2607 C 72,000 5,765 OTM+3.8%
2607 P 65,000 4,100 OTM-6.3%
2609 C 65,000 3,885 ITM-6.3%
2607 C 69,000 3,874 ATM-0.5%
2607 C 69,250 3,050 ATM-0.2%
2607 C 72,250 3,006 OTM+4.2%
2608 P 68,000 2,499 OTM-2.0%
2609 P 64,000 2,135 OTM-7.7%
当日 建玉増加 上位
2608 P 65,000 +2,823 OTM-6.3%
2608 P 60,000 +1,971 OTM-13.5%
2608 P 68,000 +723 OTM-2.0%
2607 C 75,500 +609 OTM+8.9%
2609 P 63,000 +423 OTM-9.2%
2607 C 71,000 +382 OTM+2.4%
2607 C 76,000 +343 OTM+9.6%
2607 P 58,000 +306 OTM-16.4%
2608 P 66,000 +296 OTM-4.8%
2607 P 57,500 +212 OTM-17.1%
出来高 上位
2608 P 65,000 3,463 OTM-6.3%
2608 P 60,000 2,193 OTM-13.5%
2607 C 75,000 2,031 OTM+8.1%
2607 C 80,000 1,816 OTM+15.3%
2607 P 65,000 1,471 OTM-6.3%
2607 P 60,000 1,167 OTM-13.5%
2607 P 58,000 1,016 OTM-16.4%
2608 P 68,000 940 OTM-2.0%
2607 P 55,000 705 OTM-20.7%
2607 C 75,500 663 OTM+8.9%

※感応度が高い価格帯・建玉集中帯の候補。必ず止まる「Pinning価格」ではない。同一Strikeでも限月が違えば別物(合算しない)。

AI Market Insights CIO VIEW

JPX市場需給分析レポート(基準日: 2026年6月19日)

本レポートは、2026年6月19日時点の最新市場データおよびデリバティブ市場における各プレイヤーの建玉状況に基づき、グローバル・マクロおよび需給の観点から日本株市場の現状と短期・中長期の見通しを分析したものである。


1. 今週の需給コンセンサス

現物指数(日経平均株価: 72,354円、TOPIX: 4,095 pt)が6週高値を更新する中、市場の需給コンセンサスは「米系主導の買いと欧州系の断続的な売りが衝突する、強弱感が激しく対立した地合い」を示唆している。

主要ブローカー経由のフロー分析

当週の需給を主導したのは、米系および欧州系の大手ブローカー経由の極めて大規模なフローである。

  • JPモルガン(JPM)経由のフロー: 当週、前週比合計で▲4,451億円の大幅な買い越しを執行し、累積デルタは+13,814億円に達している。内訳を見ると、日経225先物合算では-1,642億円(ラージ -2,454億円、mini +812億円)と売り越し基調であるものの、TOPIX先物において+15,510億円という巨額の買い越し建玉を維持している。TOPIX先物はグローバルな年金・パッシブファンドの資金移動を反映しやすいため、JPM経由のこの巨額の買い越しは、グローバル機関投資家による日本株アロケーション増加の強力な先行シグナルとして解釈できる。
  • ゴールドマン・サックス(GS)経由のフロー: 一方で、トレンドフォロワーとして注目されるGS経由のフローは、前週比合計で▼1,903億円の売り越しとなり、累積デルタは-5,818億円まで売り越し幅を拡大している。内訳は日経225合算で-1,981億円、TOPIX先物で-3,792億円、オプション(デルタ)で-44億円と、先物主体で慎重な姿勢を示している。

需給のメインシナリオ(強気)

JPM経由のTOPIX先物への巨額の資金流入が示す通り、グローバルな長期資金の日本株シフトが継続している可能性が高い。現物指数が72,354円と高値圏にあることは、この現物買いを伴う「両輪買い」に近い需給構造が下支えしていることを示唆している。

懐疑シナリオ(弱気)

しかし、GS経由の先物売り越しに加え、当週は欧州系全体で▼6,481億円という極めて大規模な売り越しが観測されている。特にHSBC証券経由では前週比▼15,358億円(累積-32,511億円)という巨額の売り越しが記録されており、一部の海外マクロ系ファンドによる利益確定、あるいはヘッジ目的の先物売り圧力が上値を抑えるリスクには十分な警戒が必要である。


2. 短期的なリスク展望

短期的な市場環境を測る上で、オプション市場のボラティリティおよび建玉状況は重要なシグナルを発している。

IV(インプライド・ボラティリティ)の評価

当週のATM IV(当週実測値)は29.9%(Put IV: 27.9% / Call IV: 31.8%)を記録している。前週の34.0%からは低下しているものの、依然として25〜30%の「注意圏・ボラタイル」な水準に位置している。 * コールの相対的高さ: Call IV(31.8%)がPut IV(27.9%)を上回る「コール・スキュー」の傾向が見られる。これは、現物の上昇に伴い、さらなる急騰を警戒または期待したコール買いの需要が強いことを示唆している。 * オプション戦略への示唆: IVが29.9%と高水準にあるため、オプションの単純な買い(ロング・ベガ)は時間価値の減衰(セータ)およびIV剥落リスクに対して不利になりやすい。方向性を狙う場合でも、クレジット・スプレッドやデビット・スプレッドなど、損失を限定しつつボラティリティの歪みを利用するスプレッド戦略が推奨される。

主要攻防帯とピンニングリスク

当週のATMストライクは71,250円(先物清算値と同水準)である。この価格帯は建玉が集中する主要攻防帯(感応度が高い価格帯)として機能する可能性が高く、SQに向けて価格がこの水準に引き寄せられる、あるいはこの水準を突破した際にヘッジ売買が加速するリスクを内包している。米系の公開建玉ベースの部分ネットデルタ推計は+46億円とほぼ均衡(中立圏)しているが、これはディーラーのヘッジ姿勢がニュートラルであることを意味せず、突発的な価格変動に対してヘッジフローがどちらの方向にも傾き得る状態であることを示唆している。


3. 個人(ネット系)動向

個人投資家の動向を反映しやすいネット系証券のポジションは、当週、前週比で▼2,292億円の大幅な売り越しとなり、累積ポジションは-4,299億円まで売り越し幅を拡大している。

逆張り指標としての解釈

ネット系は過去6週間において、相場が上昇する局面(現値72,354円は6週高値)で一貫して売り越しを積み上げており(05-15の-3,094億円から06-19の-4,299億円)、典型的な「逆張り(利益確定売りまたは新規空売り)」の行動パターンを示している。 * 市場への影響: 個人投資家が売り(ショート)に傾いていることは、相場がさらに上昇した場合に、これらのポジションの買い戻し(ショートカバー)を巻き込んだ上昇の燃料となり得ることを示唆している。 * 反対解釈: 一方で、個人が利益確定を急いでいるということは、国内リテール資金の新規の買い余力が一時的に低下している可能性もあり、海外勢の買いフローが途絶えた場合には、サポート不在による調整局面を早める要因とも解釈できる。


4. 中長期トレンド分析(過去6週ベース)

過去6週間の属性別ポジション推移およびIVの推移を俯瞰すると、マクロ的な需給のうねりとプレイヤー間の構造的な役割交代が鮮明に浮かび上がる。

プレイヤーの役割交代と資金フローの持続性

  • 米系と欧州系の完全な二極化: 米系は6週間で累積ポジションを+1,897億円増加(+11,158億円から+13,055億円)させたのに対し、欧州系は-9,671億円減少(-9,885億円から-19,557億円)させている。この動きは、欧州系経由のヘッジファンドやCTAによる断続的な利益確定・ショート戦略に対し、米系経由のリアルマネー(長期投資家)がTOPIX先物などを通じて日本株を買い受けるという、明確な「受け皿」の構図を示している。
  • 日系(国内機関投資家・事業法人)の存在感: 日系は6週間で+9,272億円増加(+420億円から+9,692億円)と、最も顕著な買い越しトレンドを示している。これは、新年度入り後の事業法人による自社株買いの執行や、信託銀行(GPIF等)によるリバランス買い、あるいは国内機関投資家の新規資金配分が、中長期的な下値支持として強力に機能していることを裏付けている。

IVの時系列推移と市場心理の変遷

過去6週のATM IV推移は以下の通りである。 28.4% ➡ 28.3% ➡ 28.4% ➡ 28.1% ➡ 34.0% ➡ 29.9%

5月中旬から6月上旬にかけては28%台前半で極めて安定的に推移していたが、前週(06-12)に34.0%へと急騰した。これは地政学リスクの台頭や一時的な急落局面におけるパニック的なプット買いが主導したとみられる。当週(06-19)は29.9%へと低下し、最悪期のパニック心理は和らぎつつあるものの、依然として平穏期(15〜20%)を大きく上回る高水準にある。

総括

中長期的な日本株のトレンドは、日系および米系(特にJPM経由のTOPIX先物)の強力な買いフローに支えられ、現物主導の上昇トレンドを維持している。しかし、欧州系(特にHSBCやBNPパリバ経由)の巨額の先物売り越しが累積していること、およびIVが29.9%と高止まりしている事実は、市場が依然として潜在的なボラティリティの再スパイク(急激な巻き戻し)に対して神経質になっていることを示している。押し目買いの優位性は維持されていると考えられるが、急激な先物主導の乱高下に備え、リスク管理を厳格に保つべき局面である。


🌍 追跡対象ネット・エクスポージャー: -51 億円

※市場全体では買建と売建が必ず一致しゼロです。本値は当システムが公表データから取得できた 参加者・対象商品・対象限月を合計した参考値で、未掲載参加者・対象外限月・対象外商品は含みません。

先物合計: -51
OP合計: -0
前週データ: 2026-06-19

🎯 ブローカー経由別ポジション&前週比 (統合デルタ・億円)

🇺🇸 米系ブローカー経由
ネット買い越しプロキシ
+12,746 億円
▼ -308 億円
先物: +12,721
OP: +25
🇪🇺 欧州系ブローカー経由
ネット売り越しプロキシ
-18,904 億円
▲ +653 億円
先物: -18,896
OP: -8
🇯🇵 日系ブローカー経由
ネット買い越しプロキシ
+9,219 億円
▼ -473 億円
先物: +9,200
OP: +19
💻 オンライン証券経由
ネット売り越しプロキシ
-4,131 億円
▲ +168 億円
先物: -4,102
OP: -29
📁 その他
ネット買い越しプロキシ
+1,018 億円
▼ -37 億円
先物: +1,026
OP: -8

📈 ブローカー経由別建玉推移(直近6週) (統合デルタ・億円)

📊 異常値バッジの見方: 🔴Z:+3.2 異常値(|Z| ≥ 3.0)過去平均から3標準偏差以上の乖離。極めて稀なポジション変動。 🟡Z:+2.3 注意(|Z| ≥ 2.0)過去平均から2標準偏差以上の乖離。通常の変動域を超えている。 ※過去8週の実績値を基準に計算(履歴4週未満の場合は表示なし)

📋 証券会社別 詳細テーブル (統合)

証券会社 日経先物合計
(億円)
TOPIX
(億円)
オプション
(億円)
統合合計
(億円)
前週比
日系 野村証券
+21,410 -5,351 +27 +16,086 ▼ -764 億円
米系 JPモルガン証券
-1,574 +15,012 -32 +13,405 ▼ -409 億円
欧州系 ソシエテG証券
+7,106 +5,514 -12 +12,608 ▼ -483 億円
米系 シティグループ証券
+1,312 +3,277 +25 +4,614 ▼ -183 億円
欧州系 ドイツ証券
+1,981 +1,921 +0 +3,902 ▼ -149 億円
日系 SMBC日興証券
+3,612 -891 -4 +2,717 ▼ -123 億円
欧州系 UBS証券
+3,846 -1,471 -45 +2,331 ▼ -87 億円
欧州系 ABNクリアリン証券
+2,945 -688 -2 +2,255 ▼ -92 億円
欧州系 バークレイズ証券
+6,592 -4,970 +36 +1,657 ▼ -143 億円
その他 日産証券
+1,060 +257 +0 +1,317 ▼ -54 億円
米系 ビーオブエー証券
-1,112 +1,667 +36 +592 ▼ -35 億円
その他 サスケハナ・ホンコン
+185 +8 +1 +195 ▼ -9 億円
その他 東海東京証券 🟡Z:+2.06
+202 -10 +0 +192 ▼ -8 億円
その他 三菱UFJeスマート
+90 +72 -2 +159 ▼ -4 億円
その他 フィリップ証券
+65 +8 -1 +71 ▼ -2 億円
ネット系 楽天証券
+43 +0 -9 +34 ▲ +3 億円
ネット系 松井証券
-37 +52 -8 +7 ▲ +5 億円
その他 広田証券
+0 +0 +0 +0 ▼ -0 億円
ネット系 マネックス証券
-4 +0 -0 -5 ▲ +0 億円
その他 豊証券
-1 -6 +0 -7 ▲ +0 億円
その他 三田証券
-8 +0 +0 -8 ▲ +0 億円
その他 岩井コスモ証券
-13 +0 -0 -14 ▲ +0 億円
その他 光世証券
-37 +0 +0 -37 ▲ +2 億円
その他 岡三証券
-7 -31 +0 -38 ▲ +1 億円
その他 立花証券
-105 +0 +0 -105 ▲ +5 億円
その他 インタラクティブ証券
+0 -109 -5 -114 ▲ +7 億円
米系 モルガンMUFG証券
-10,334 +10,042 +22 -269 ▲ +97 億円
日系 大和証券
+479 -804 +0 -326 ▲ +6 億円
その他 ナティクシス証券
-594 +0 +0 -594 ▲ +26 億円
日系 みずほ証券
-4,667 +3,298 -4 -1,373 ▲ +94 億円
ネット系 SBI証券
-1,442 -2,713 -12 -4,168 ▲ +159 億円
米系 ゴールドマン証券
-1,900 -3,670 -27 -5,596 ▲ +222 億円
日系 三菱UFJ証券
-5,203 -2,682 +0 -7,885 ▲ +314 億円
欧州系 BNPパリバ証券
+461 -10,900 +14 -10,424 ▲ +328 億円
欧州系 HSBC証券
-24,412 -6,819 +0 -31,231 ▲ +1,280 億円

データ出典: JPX 取引参加者別建玉残高一覧

生成日時: 2026-06-26 21:28 JST | 建玉基準日: 2026-06-19 | 次回SQ算出日: 2026-07-10(残存 15営業日)

⚠ 本値は簡易Black-Scholesデルタによる概算です。建玉残高は基準日時点であり当日フローではありません。 Dealer GEX・Gamma Flip・ゼロガンマ水準・Pinning は公開データから確定できません。投資判断の参考としてのみご利用ください。